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CFNM・マゾヒスト・露出狂研究所

CFNM、CMNF、SM、屈辱、羞恥、同性いじめ等の作品紹介、体験談、オリジナル小説を公開しています。

後悔する新人 #25

やっぱりお互い少し緊張しているのかもしれない。

紅茶をお盆にのせて、テーブルへ持っていく。

美玖「はぁ~♪いい香りぃ♪」

雫「私もこれ好きなんだぁ」

美玖「このソファー気持ちいいねぇ♪フワフワして最高~♪」

雫「ふふふ、ゴロゴロしていいよ~」

美玖「でも私、ちょっと汗かいてる」

美玖ちゃんが自分の服をクンクン嗅いでる。

その姿が面白くて笑ってしまう。

雫「ふふ」

美玖「あー笑ったぁ」

雫「だって美玖ちゃん面白いんだもん。シャワー浴びてきたら?」

美玖「いいの?」

雫「うん、タオルもあるし、着替えやパジャマは私の貸すし」

美玖「雫ありがとう♪」

美玖「ん~♪……あれ?なんだこれ?」

雫「何かあった?」

私がケーキをお皿に分けていると美玖ちゃんが何かを見つけたようだった。

美玖「なんか黒い段ボールがある。これって開けてないよねぇ?」

雫「うん」

黒い段ボールって何だろ? 

美玖「開けてもいい?結構重いなぁ…電化製品かな?」

雫「!?」

箱の中身を思い出した時にはもう遅かった。

美玖「マッサージ機…?」

雫「あああああ!!それはその!!!」

美玖「しず…」

雫「違うの違うの!!肩とか腰とかに使うやつ!!」

美玖「いや、知って…」

雫「へ、変なことには使ってないの!!あ、変なことって!!別にそんな!!」

美玖「何も聞いてないって!!!」

雫「ほら、私って肩こりやすくて、それで買ったの」

美玖「そ、そうなんだね」

雫「そう、すごく気持ちよくて」

美玖「そっか」

雫「……」

美玖「……」

雫「き、気持ちいいって、変な意味じゃなくてだよ?」

美玖「わかってるよ!一回落ち着いて!!」

雫「美玖ちゃんだってするでしょう?」

美玖「す、するよっ!!私も同じやつ持ってるもん!!」

雫「ほ、本当に?」

美玖「うん…」

雫「そっかぁ…」

美玖「一回座ろ…」

美玖ちゃんに促され私もソファーに座る。

隣で座っている美玖ちゃんが気まずそうにしている。

確実に一人でエッチする用で買ったのがバレてしまった。

黙っていればいいのに勝手に自分で大騒ぎして墓穴を掘ってしまった。

【続】

後悔する新人 #24

手際よくぬいぐるみの足を縫い付けていく。

雫「でも、手作りでマフラーとかプレゼントされたら絶対嬉しいよ」

美玖「そうかなぁ」

雫「うん‼私も美玖ちゃんから貰ったら一生大切にするもん」

美玖「あ…」

美玖ちゃんが、ぬいぐるみを一度置く。

美玖ちゃんの人差し指に丸い血の塊が小さく滲む。

美玖「・・・・・・・」 

美玖ちゃんは何も言わず、大きくなる赤い塊を無言で眺める。

雫「ちょっと待ってて!!」

私は慌てて自分のカバンからばんそうこうを取り出す。

美玖「ありがとう、雫」

雫「私もドジだからよくやっちゃうんだぁ。転んだりぶつけたり。ママにも『雫は雑なんだか』なんて言われちゃうの。だからいつケガしてもいいようにカバンに入れてるんだぁ」

美玖「そうなんだ」

雫「うん。それより大丈夫?」

ばんそうこうの上から血が黒く滲んでいる。

美玖「大丈夫大丈夫。ちょっとチクってしただけだし」 

雫「急にお願いしちゃった私が悪いんだよ。ごめんね」

美玖「雫、さっきから謝ってばっかり。気にしなくていいよ。私がボーっとしてるのが悪かったの」

美玖ちゃんが笑いかける。 

美玖「それよりオヤツタイムにしよーよ。疲れちゃった」

美玖ちゃんの言葉に反応するかのようにケトルが大きな音を立てる。

雫「あー忘れてたぁ」

私は立ち上がって台所へ走る。私も美玖ちゃんもドタバタして落ち着かない。

【続】

後悔する新人 #23

美玖「じゃあ紅茶でー。さっきのケーキとお菓子食べよ」 

雫「うん、ソファーに座ってくつろいでて」 

美玖ちゃんが段ボールを畳み、散らばった袋やテープのゴミを片付ける。

雫「そのままでもいいよ。私が後で片づけるから」

美玖「大丈夫大丈夫。ちゃんと片付けないと落ち着かなくて」

段ボールがなくなった家は、一気に広がりを見せる。

実家から持ってきた私の荷物が並び、ようやく私の家になったように感じる。

…と言っても私は段ボールから物を出して、ちょっと並べただけ。大きな移動や配置、組み立ては全部美玖ちゃんになってもらった。 

美玖「このぬいぐるみ可愛いね」

ぎゅうぎゅうに並べられたぬいぐるみの一つを美玖ちゃんが取り上げ、ソファーでしげしげと見つめる。

雫「あー、それは気に入ってる子なの。買ってもらったのは…小学校低学年くらいかなぁ…」

美玖「えっ‼すっごく綺麗じゃない?……あ」

美玖ちゃんが持ち上げた瞬間、足の部分がポロリと落っこちてしまった。

美玖「ご、ごめん‼」

青ざめた美玖ちゃんが慌ててぬいぐるみの足を拾い上げる。

あまりにも驚き戸惑う美玖ちゃんに私の方が動揺してしまう。

美玖「わ、私…あ…」

美玖ちゃんは、手が震えて今にも泣きだしそうだ。

雫「気にしなくていいよ。古い人形だし、縫えば何とかなるよ」

美玖「本当にごめんね…」

私は図工だけじゃなくて裁縫が大の苦手で、ぬいぐるみを修繕するときはママに頼んでいる。わざわざ実家に送ったりすれば、また美玖ちゃんに笑われるかもしれない。それよりも動揺している美玖ちゃんを落ち着かせなきゃ。

雫「大丈夫だってば。古いぬいぐるみだからよく取れるんだ。その都度直してるの」

美玖「私、お裁縫できるから…糸と針…ある?」

おどおどした様子で美玖ちゃんが聞いてくる。

私はわざとらしいくらい明るくふるまう。

雫「うん‼私、お裁縫苦手だから助かっちゃう‼美玖ちゃんに何でもお願いしちゃって…ごめんね」

私は新品同様の裁縫セットを取り出して、美玖ちゃんに手渡す。

雫「美玖ちゃんって縫物とかしてたの?」

美玖「うん。一時期すごくハマってたことがあって」

雫「へぇ~色々作れるの?」

美玖「最初は簡単なキーホルダー、ぬいぐるみ、マフラー、手袋…」

雫「すごーい。美玖ちゃんって何でもできるんだね」

美玖「そんなことないよ~」

少し元気になった美玖ちゃんは、ニコッと笑う。

【続】

後悔する新人 #22

雫「これと…これと…これは……」

美玖「……」

雫「これは何だろ……んー、いいや」

美玖「……」

雫「えーっと…これなんだろ?」

美玖「もしもし雫さん?」

雫「ん?どうかした?」

美玖「なんで部品捨ててるの?」

雫「へ?これって使うの?」

美玖「これも、これも全部使うから」

私がごみ袋に捨てた物を美玖ちゃんが一つ一つ拾い上げていく。 

雫「じゃあこれも?」

美玖「発泡スチロールは使わない…」

雫「うーん」

美玖「……ふざけてる?」

雫「ふざけてないよぉ~」 

美玖ちゃんが私に疑いの眼差しを向ける。

何が必要で何が不要なのかよくわからない。

家に届いたものは全部パパかママが作るから、私は完成したものしか見たことがない。

この事を話したらまた美玖ちゃんに馬鹿にされそうだから黙っておこう。

美玖「雫、もしかして図工とか工作とか苦手だった?」

雫「うん、全然ダメ…」

美玖「やっぱり…説明書に書いてあるでしょ?」

雫「見なくてもできるかなぁ~…なんて」

美玖「読むのがめんどくさいだけでしょう?」

雫「……えへへ」

美玖ちゃんは、呆れたといった表情で再び溜息をつく。 

美玖「じゃあ組み立てるのは私がやるから雫はぬいぐるみを箱から出して」

雫「はーい」

なんだかママに言われてるみたい。

私は段ボールから物を取り出す係りに任命される。 

美玖ちゃんは、説明書を読みながら手際よく食器棚や本棚を組み立てていく。

私が全ての段ボールを開封するのと同時に美玖ちゃんが組み立て終わる。

雫「美玖ちゃん~ありがとう~」

美玖「大丈夫大丈夫。こういう無心でやる作業って結構好きなんだぁ」

雫「美玖ちゃんがいなかったら何日かかるかわからないよ」

美玖「また何かあったら言って」

雫「うん‼今、コーヒー淹れるね。紅茶がいい?」

【続】

後悔する新人 #21

美玖「お邪魔しまーす」

雫「いらっしゃーい」

美玖「うわぁ、ものすごい数の段ボール」

リビングまでの通路が丁度半分段ボールで埋め尽くされていた。 すぐに使いたいものだけを出して、それ以外は封も開けていない。 まさか初日から友達を家に上げるなんて思ってもいなかった。

雫「ごめんねぇ。全然手を付けてなくて、学校が落ち着いたら少しずつやろうと思ってたんだけど…」

ママと喋っているような感覚になり、ついつい言い訳っぽくなってしまう。 美玖ちゃんは両手を腰に当て、段ボールを見渡す。

美玖「んー雫のペースじゃ何年かかるかわからないねぇ」

雫「年‼‼」

美玖「1日1箱かかってそう」

雫「うん…」

そんなことない…そう断言できない自分が情けない…。 家のことは何もかもママに任せていたから全然ダメだ。しっかりしなきゃ。

美玖「私が手伝うから今日中に終わらせちゃおう」

雫「今日中に終わるかなぁ…」

美玖「終わるかなぁじゃなくて終わらせるの。さぁ~やるぞ~」

雫「うん‼」

美玖ちゃんは腕まくりをすると、部屋に上がり、段ボールをチェックする。 自由奔放な美玖ちゃんだけど、積極的で前向きな姿は、とても頼りがいがある。 テニス部の時は後輩の女子に人気があったに違いない。

美玖「それにしても物凄い量だねぇ…ん?」

雫「どうかした?」

美玖「ここにあるの全部ぬいぐるみって書いてある…」

雫「あー、うん」

美玖「多くない?」

雫「そうかな?」

美玖ちゃんが『ぬいぐるみ』と書かれた段ボールを一つ開封し、直ぐに封を閉じた。再び段ボールの山を見渡してから深く溜息をつく。

美玖「ねぇ、雫。まさか1つの段ボールに1つしか物入れてない?」

雫「うん」

美玖「あのさー雫。普通は1つの段ボールにまとめて入れるもんなんだよ」

雫「う~ん、確かに言われてみれば…」

言われてみれば1つの段ボールに1つしか入れてはいけないなんてルールはない。詰め込めばもっと荷物が少なくて済んだかもしれない。

美玖「荷造りってしたことないの?」

雫「パパもママもしたことないと思う」

美玖「へー、雫って親のことをパパとママって呼んでるんだ」

雫「あ、いや、あの…お母さん」

美玖「別にいいよ。なんか本当にお嬢様って感じだねぇ」

雫「小さい頃から呼んでるから癖になっちゃったみたい」

美玖「まぁいいんじゃない?箱入りお嬢様って感じで」

雫「また馬鹿にしてー」

美玖「あはは、ごめ~ん。とりあえず荷物を全部開けようか…いや、その前に大きいヤツから片付けるか」

美玖ちゃんは、組み立てるのが大変そうな大きい段ボールを1か所に集める。この手際の良さは、引っ越し初心者じゃない。それともアルバイトでもしてたのかな?

美玖「雫―‼‼ぼさっとしないのー‼‼」

雫「はーい」

美玖「私は食器棚を組み立てるから、雫は小さな棚から組み立てて。それくらいならできるでしょ?」

雫「うん!……ってまた馬鹿にされてるような気がする…」

私は棚の入った段ボールを開封する。

【続】

後悔する新人 #20

日が暮れて、空が夜に包まれる少し前に私のマンションが見えた。まだ数回しか入っていないマンションは、まだ自分の家と呼ぶには早い気がする。

美玖「おっきい~」

雫「本当に美玖ちゃんは何でも大げさなんだからぁ」

美玖「あーあ、同じ年齢で同じ性別で生まれて育ってきたはずなのに、どうしてこんなに差が出ちゃうんだろー」

雫「私の話聞いてます~?」

美玖「貧富の格差が酷い‼」

雫「また明日ねぇ」

美玖「じょ、冗談だよぉ~」

自動ドアを通り、オートロックを解除、エレベーターに乗り込む。

美玖ちゃんは「すごい」「へぇ~」とキョロキョロ周囲を見渡す。

美玖「何階?」

雫「一番上だよ」

エレベーターの扉が開くと同時に美玖ちゃんが飛び出す。 

目の前の手すりを両手で掴み、思い切り前のめりになる。

雫「きゃあああ」

上半身は完全に手すりの向こう側で、足をばたつかせる。

美玖「すごい眺め~♪」

雫「はー」

私は美玖ちゃんが落ちたと思いしゃがみ込んで動けない。

美玖「雫?」

雫「危ないじゃない‼気を付けてよぉ‼‼」

美玖「ご、ごめーん」

美玖ちゃんは苦笑いを浮かべて謝った。

私はゆっくりと立ち上がり、自分の部屋の鍵を開けた。

常に全力で動く美玖ちゃんは、一瞬も目が離せそうにない。

【続】

後悔する新人 #19

美玖ちゃんは、とてもお話好きだった。私はどちらかと言えば自分の話をするよりも聞き役の方が好きなので、すごく相性がいいと思った。どの科目を選ぶとか、サークルはどうするかとか。まだ大学の講義を1度も受けていないのに美玖ちゃんの興味は尽きないらしい。『サークルも科目も全部同じのにしようね』と何度も念を押された。アルバイトをしたいからサークルには入らないかも…そう言うと『私も入んない』と言い出す。まるで秋野君と村上君の女版みたいと美玖ちゃんが言うので、私は吹き出してしまった。 

美玖「1日でこんなに仲良くなれるなんて一生の親友に出会えたのかもしれなーい」

雫「大げさじゃない?まだ大学生なんだから~この先もいろんな人と出会えるよ」

美玖「えー雫が1番だよぉ~」

雫「またぁ~」

美玖「本当だって……」

さっきまで大声で話していた美玖ちゃんが、息を潜める。

雫「ん?」

美玖「……」

雫「美玖ちゃん?」

美玖「猫だー」

雫「ちょっとぉ‼」

美玖ちゃんは、大通りから細い道へ飛び込んだ。美玖ちゃん自身が動物のように俊敏で、犬や猫よりも扱いが大変… っていくらなんでも本人に失礼か…。 細い道を抜けると住宅街で、人通りが一気に少なくなる大きな街灯がある大通りとは打って変わって街頭は少なく、ひっそりとしている。街灯のまだついていない電柱の下に美玖ちゃんのポニーテールとお菓子でパンパンになったリュックサックが見える。まるで大きな小学生みたい。息を切らせるほどではなかったが、私は一呼吸おいて話しかける。

雫「ふぅ…猫はいたー?」

美玖「いない。逃げちゃったのかも」

雫「飛び出していった割には興味なさげだねー」

美玖ちゃんがくるりと振り返る。一瞬雰囲気が変わった感じがした。

雫「美玖ちゃ…」

美玖「ウサギだったらなぁ…」

私が名前を呼ぶよりも早く美玖ちゃんが変なことを言い出した。 でも、今までとは何か違う。『また変なことを言い出した』そう言おうとして飲み込んだ。

雫「ウサギ?」

美玖「そう」

雫「ウサギを追いかけるって不思議の国のアリスみたいだね」

美玖「うん」

雫「ウサギ好きなの?」

美玖「前は好きだったよ。でもウサギの次はワンちゃん。今は雫かなぁ」 

雫「ペットショップに売られてない動物がいますよー」

美玖「ふふ」

雫「私はいくらなの?」

美玖「んー5,000円?」

雫「安っ‼‼」

美玖「100万円」

雫「じゃあそれでー」

美玖「ふふ」

雫「うふふ」

その話はもうやめた。お互い触れなかったし、そのまま話していても面白くなかった。 私たちはクスクスと笑いながら手を繋ぎ、始めて歩く道をゆっくりと進んだ。

【続】

後悔する新人 #18

雫「あ、コンビニでお菓子とかジュースとか買わなきゃ」

美玖ちゃんが自信満々の表情でニヤリと笑みを浮かべる。

美玖「これを見よ‼‼‼‼‼‼」

美玖ちゃんがリュックサックを開くと中には大量のお菓子と飲み物が詰まっている。

雫「み、美玖ちゃん…何しに大学来てるの?」

心底呆れた私に美玖ちゃんは慌てる。

美玖「違う違う‼コンビニの店長がくれたんだよ~」 

雫「こんなにいっぱい?まだ働いてないのに?」

美玖「う、うん。友達のお家にこれから行くって言ったら『じゃあお菓子やジュースがなきゃ』って言ってお店の商品をリュックサックに詰め始めたの」

大き目のリュックサックがパンパンになるほどお菓子をくれる人なんているんだろうか? パッと見ただけでも5,000円以上の商品が入っているような気がする。

雫「そのコンビニ大丈夫なの?」

美玖「多分…」

雫「面接はしたんでしょ?」

美玖「う、うん。いや、んー」

雫「…本当に受かったの?」

美玖「受かったよ!明日から来てくださいって言われたし!ただ…会った瞬間に『採用!』って言われて」

私は、下心丸出しの剥げてて太った変態なオジサン店長がいやらしい視線を美玖ちゃんに投げかけているシーンを想像し、とても不安になる。

雫「本当に大丈夫…?」

美玖「大丈夫大丈夫!!さ、ケーキもあるから急いで帰らなきゃ」

雫「え?1ホール?」

美玖「廃棄するケーキだからいいんだって…」

雫「……」

美玖「お酒とおつまみ…シャンパンもあるよ‼…あはは」

雫「……」

美玖「……」

美玖ちゃんも私に言われて怪しいと思い始めたのか若干不安げな表情を浮かべている。

雫「とりあえず行こうか?」

美玖「うん‼」

【続】

後悔する新人 #17

オレンジの夕焼けはより濃くなり、気温もぐっと下がったような気がする。

美玖「雫~♪」

遠くから声がする。振り向くとポニーテールを左右に揺らしながら美玖ちゃんが手を振って走ってくる。

雫「美玖ちゃん♪」

さっき会ったばかりなのに、私たちは旧友に久しぶりに出会ったかのように両手を握りしめた。

雫「凄い汗かいてる」

美玖「走ってきちゃった、あはは」

ポニーテールで露になったおでこに汗が滲んでいる。

雫「そんなに思い切り走ってばかりいると転んじゃうよ」

美玖「大丈夫大丈夫‼何してたの?」

雫「五十嵐教授に頼まれた本を探して、そのあと研究室に行って夢莉先輩とお話ししてたの」

美玖ちゃんはキョトンとした顔で私を見つめる。

美玖「夢莉先輩?」

雫「ゴスロリの先輩だよ」

美玖「あー五十嵐教授が言ってた。本当にゴスロリ着てた?」

雫「うん。そろそろ美玖ちゃんを迎えに行かなきゃって思って帰っちゃったけどね」

美玖「私のこと待っててくれたの?」

雫「そうだよ。用事がなければアルバイト先の近くで待ってようかと思ったんだけどごめんね」

美玖ちゃんが飛びついてきたので私は後ろにひっくり返りそうになる。

雫「きゃあ~」

美玖「んー雫大好き~♪ありがとう♪」

雫「美玖ちゃん、喜びすぎ」

まるで外国人のようなオーバーリアクションについつい笑ってしまう。 本当に落ち着かない常にエンジン全開の美玖ちゃんは少年漫画の主人公のようだ。 

雫「それでアルバイトはどうだったの?」

美玖「受かったんだよ~♪」

雫「やったね♪さすが美玖ちゃ~ん♪」

美玖「褒められちゃったぁ」

雫「何のアルバイト?」 

美玖「コンビニだよ!!」

美玖ちゃんは抱きついて離れようとしない。私も負けないくらい美玖ちゃんをぎゅっと抱きしめる。 大学生なのに小学生みたいな喜び方をする美玖ちゃんがなんだかとても可愛らしく見えた。

美玖「じゃあ雫のお家に行こう」

雫「段ボールが山積みだけど…それでもいいなら」

美玖「大丈夫大丈夫。私も手伝うし!」

雫「美玖ちゃん、心強い」

美玖「メタルラックを説明書なしで1分以内に組み立てられるよ」

雫「すごーい」

私はメタルラックが何かよく分からなかったけどパチパチと手を叩く。

【続】

後悔する新人 #16

夢莉「ちなみに私は元ゼミ長。100人ゼミ生がいても、お前がゼミ長だって言われたわ。最低よね、アイツ」

私は苦笑いを浮かべる。でも、五十嵐教授がそんな話をするってことは意外と夢莉先輩を気に入ってるんじゃないだろうか。

夢莉「その本…」 

夢莉先輩がテーブルに置いた本を指さす。

雫「あ、これは…」

夢莉「アイツに頼まれたのね」

雫「はい、まぁ」

夢莉先輩は、やれやれといった感じで溜息をつく。

夢莉「この量を1週間で読むのよ」

雫「ええ!!」

山積みになった本を見つめる。
物凄い文章量だと言うことは開かなくてもわかる。

夢莉「試しに本当に読んでいるのか内容を質問してみたけど全部頭に入っていたわ」

雫「……」

夢莉「キモいわよね」

気持ち悪い以前に凄すぎて絶句してしまった。
私は、必死に話題を繋げようと頭を回転させる。

雫「ええっと…夢莉先輩はなぜ研究室に?」

夢莉「ちょっと様子を見にね。私が片付けないとすぐに汚すんだもん」

雫「あ、なるほど…」

夢莉先輩が、あまり深く聞くな、というオーラを出している。

まさか夢莉先輩…。

雫「……」

夢莉「……別に、深い意味はないわ」

雫「は、はい」

夢莉「ほら、私綺麗好きだし、汚れてる部屋とか見てられないというか」

雫「はい…」

何も聞いていないのに話し始める…。

なんだか嘘がつけない感じが私に似ているかも…

ふと時計を見ると、針は17時5分を指している。

雫「夢莉先輩、ごちそうさまでした。私そろそろ…」

夢莉「引きとめちゃって悪かったわね」

雫「いいえ、とっても楽しかったです」

夢莉「私も」

雫「あ、研究室の鍵は…」

夢莉「合鍵を作ってあるから大丈夫よ」

夢莉先輩は、得意げな表情を浮かべるが
それって…あんまりよくないような… 

そして、やっぱり夢莉先輩は五十嵐教授のことが…

雫「お皿はキッチンに置いておきますね」

夢莉「そのままにしておいて。片づけはしておくから行っていいわよ」

雫「すみません…」

夢莉「ごきげんよう」

雫「ご、ごきげんよう」

夢莉先輩がにっこりと微笑む。

現実で『ごきげんよう』と返事をしたのは生まれて初めてだ。

私は自分の荷物を持って研究室を後にした。

【続】
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